社内で新しく情報システムを構築する場合、どのようなシステムを構築するかでサーバの選定基準が変わります。従来は自社内でサーバを置いている企業が多い傾向にありましたが、すばやく導入でき、事業の規模に合わせてスペック変更が容易にできるクラウドサーバの利用が増加傾向にあります。自社にあったサーバ選びをするなら、クラウドサーバに関する正しい知識を身につけることが重要です。

クラウドサーバの理解は進んでいるの?
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よく耳にするクラウドサーバという言葉。果たしてどのくらいに人がクラウドサーバに関する正しい知識を持っているのでしょうか?

【質問】
クラウドサーバとは何か、他人に説明することができますか?

【回答結果】
はい:24
いいえ:76

調査地域:全国
調査対象:【年齢】20 - 29 30 - 39 40 - 49 50 - 59 60
調査期間:2017年06月07日~2017年06月14日
有効回答数:100サンプル



クラウドサーバの説明は自信がないかも……
クラウドサーバについて自信を持って説明できる人は全体の約2割という結果になりました。

・クラウドサーバとは複数のサーバがネットワークによって繋がることで構築されたものであり、ユーザは自分でインフラやソフトウェアを用意しなくてもこれらを利用することができます。(50代/女性/専業主婦)

「はい」と答えた人はクラウドサーバについて実際に具体的なコメントをくれました。では「いいえ」のコメントも見てみましょう。

・自分ではなんとなく分かっているが、説明しろと言われるとどう説明していいかわからない。(30代/女性/正社員)

ぼんやりとはわかっているけれど説明はできないという人が多いようですね。

説明できない人は、クラウドサーバを使用している自覚がある人とない人に分かれました。クラウドは概念がわかりにくく認知しにくい傾向にあるようです。

クラウドサーバとは?


まずクラウドとは、インターネット上にあるさまざまなサービスを、インターネット回線を介して利用できるサービスです。たとえば、スマートフォンで撮影した写真をスマートフォン本体に保存し続けると、いずれ容量がいっぱいになって保存ができなくなります。そこでクラウド上にある保存場所に画像データを保管して、スマートフォン本体の容量を節約するという使い方もできます。

クラウドサーバとは一般的にクラウド上にある仮想サーバのことを指します。オンライン環境とアカウントがあれば、どこにいてもサーバにアクセスできるのが良いところです。クラウド上に置いたデータはインターネット経由でアクセスすることにより、いつでも観賞したりダウンロードしたりできます。

クラウドサーバはサーバ内のデータを複数人で共有することも可能です。共有アカウントがあれば、お互い離れた場所にいても、共通の話題や情報をシェアすることができます。職場を離れて外出先にいても、サーバにアクセスすれば必要な情報が入手できるため、急な業務が必要になった際も対応することが可能です。

2種類あるクラウドサーバ
クラウドサービスにはいくつか種類がありますが、その中でもクラウドサーバは2種類に分けられます。まずはPaaS(パース)と呼ばれるクラウドサーバ、主に開発用のプラットフォームを提供しているサービスで、ソフトウェアやアプリケーションを開発するために利用されます。エンジニアやプログラマ以外の人には、あまり縁のないサービスとも言えます。

もうひとつのクラウドサーバはIaaS(イアース)です。ネットワークやサーバ、CPUやメモリなどのITインフラをクラウド上で提供するサービスです。この2つの大きな違いは、提供するサービスがITインフラの土台部分のみなのか、土台とプラットフォームの提供がセットになっているかです。

PaaSの説明で開発用のプラットフォームを提供しているとしましたが、プラットフォームだけではなくITインフラの部分も合わせて提供されています。逆にIaaSはITインフラのみなので、たとえばITインフラだけ借りてミドルウェアはいつも使っているソフトを使用したいという場合、IaaSを選定したほうが良いでしょう。オンプレミス型のネットワークがすでに構築してあり、クラウドサーバにデータを移したいという場合もIaaSがおすすめです。逆にアプリケーション開発のためにデータベースが必要であれば、PaaSのほうが向いています。

PaaSとIaaS、ともにITインフラが付いているならPaaSのほうがお得に見えますが、クラウドサーバを使用する目的によって、必ずしもそうとは言い切れないところがポイントです。

物理サーバとの違いは?
物理サーバとは「物理的に存在するサーバ」のことです。クラウドサーバとは「物理的な実態のないサーバのこと」とよく説明されますが、実際には物理的サーバは存在しています。では両者で何が違うかというと、物理サーバは1台1台のサーバのことを指しています。オンプレミス型サーバの場合は、ネットワークやサーバを自社で構築しているため、物理サーバを使用していることになります。

対してクラウドサーバは仮想サーバとも呼ばれ、複数のサーバ群を1つにまとめ、仮想的に1台のサーバを作り出します。物理サーバの容量を増やすには、物理的にもう1台用意しなければなりません。クラウドサーバなら、あくまでも仮想環境なので、もう1台サーバを用意する必要がなく、スペースやコストの削減につながります。

クラウドサーバの良いところはサーバに負荷がかかっても柔軟に対応できること。物理サーバの場合、高い負荷がかかって容量を超えるとサーバダウンしてしまいますが、クラウドサーバの場合はダウンすることはありません。メリットとしては、物理サーバは自社のエンジニアが自由にカスタマイズできる柔軟性があります。クラウドサーバのメリットは、サーバの保守が不要であったり、すばやく導入・スペック変更ができることです。

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